2024年08月19日

終戦後の話

 <終戦後の話> 2024.08.19.

 空襲で家が焼かれ、母の実家に転がり込んだのは、2歳の時で、小学校6年までいた。
 母が一番上で、子供は9人おり、一番下は、私の二つ下だった。

 実家は「賀川」という名字で、有名な賀川家の、かなり遠い親戚だったらしい。
 長男、次男は家を出ていたが、残ったきょうだいは、年が近かったせいもあって、お互い呼び捨てで遊んでいた。
 祖父は、子供らを集めて、怪談話をするのが日課だった。

 ジャングルを歩いていると、草むらから、人の声がする。
 覗いてみると、どくろがケラケラ笑っている、というような話。
 やたら死に絡む話が多かった。

 ジャングルを分け入って、隠れている敵や、住民を殺害する。
 そんな話が、かたちをかえたのではないか。
 
 戦後、自分たちの戦争中の話は、ほとんどの人がしていない。
 成長してから考えると、戦争体験を、遠回しに話しているのではないかと思った。

 当時の子供は、押し入れの中も、遊び場だった。
 ある日押し入れから、軍刀を見つけ、ドキドキしながら抜いてみた。
 終戦のどさくさに、軍から持ち帰ったものだろう。

 多くの親たちが、戦争の体験を話したがらない、ということを聴く。
 いろいろ言えないことが、あったのだろう。

 
 
 




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