2023年09月29日

童謡里の秋に隠された歌詞



 童謡「里の秋」に、隠された歌詞 2023.09.29.

 かみさんに誘われて、奥浜名湖九条の歌声喫茶に行く。
 オープニングで「里の秋」を歌う。
 この時MCの方から、里の秋には別の歌詞があると言われた。 

 「里の秋」という歌詞は、昭和16年(1941年)太平洋戦争の最中、東北の田舎を舞台に戦地の父への慰問文として書かれたもので、曲はついていなかった。
 曲名は「星月夜(ほしつきよ)」で、詞の1番と2番は現在と同じだが、3番と4番の歌詞は次のとおり。

              3                      
     きれいな きれいな 椰子の島     
     しっかり 護って くださいと      
     ああ 父さんの ご武運を        
     今夜も ひとりで 祈ります        
        
             4
    大きく 大きくなったなら
    兵隊さんだよ うれしいな 
    ねえ 母さんよ 僕だって
    必ず お国を 護ります

 まさに、軍国少年の歌である。
 しかし昭和20年に(1945年)戦争が終わり、南方で戦っていた引き揚げ第一船が浦賀に入港することになった。
 JOAK(現・NHK)では、「外地引き揚げ同胞激励の午後」というラジオ番組の中で、「兵士を迎える歌」を流すことになった。
 そのとき急遽、斉藤信夫の「星月夜」の歌詞を変え、それに海沼実が作曲し、更に曲名も「星月夜」から「里の秋」に変更されたものである。
 この際に、3番と4番の歌詞は削除され、新たに3番の歌詞が以下のようになった。

    さよなら さよなら 椰子の島
    お船に ゆられて 帰られる
    ああ とうさんよ ご無事でと
    今夜も かあさんと 祈ります

  軍国少年の歌から、父が、外地から帰ってくる喜びに「変わっている。



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